開発要件でOCR機能について、話をもらうことが多い業界である。特に手書きの帳票が未だに主流なため、OCRで読み取り・転記を自動化したいという要件は頻繁に出くわす。OCR機能を導入するよりも、帳票類をデジタル化すればそもそも論として不要となるとは思いつつ、手書きの帳票類をOCRで読み込んだ精度について話をすることにしている。ワープロでインプットしたものをPDF化した場合などの読み取りには圧倒的に便利ではあるが、筆者のような達筆（ミミズ文字）な人間の文字の読み取り制度は悪く、結局手修正が多くなり、費用対効果が悪いとなり話はそこで終了となる。
さてそんな費用対効果が悪いOCRではあるが、もし無料で使えるならば、使ってみたいと思う人は多いだろう。先日、Webで無料サービスを検索していたら、Windowsで標準機能としてインストールされていることに今更ながら気づいた！！ Win10からデフォルトで利用できたらしい。知っていたらもっと早くから利用していたのだが・・・
メニューから”Shipping Tool”で検索し早速アプリを立ち上げる。PDFファイルを開いてOCRしたい範囲を選択し、テキスト変換するという簡単操作。ワープロで記載された文字は、数百文字程度を試した限りは１００％間違いがなかった。
今時、多くのサービスが無料で提供されている。自らが探しに行きさえすれば多くの情報が見つかるだが、私くらいの世代だと検索するよりも今までの経験・知識から答えを導きだそうとする。進化の早いＩＴの仕事を生業にしている割には昭和世代の方法だと反省。